箱根には多くの温泉地がありますが、その中でも芦之湯は、静かで落ち着いた雰囲気が魅力のエリアです。箱根湯本や強羅のような賑わいはありませんが、古くから湯治場として栄え、歴史と自然を感じながらゆったりと過ごせます。
今回は、半日(約4時間)で無理なく巡れる芦之湯周辺のモデルコースをご紹介します。史跡散策から日帰り温泉、ちょっとしたグルメまで網羅しているので、「箱根を短時間で楽しみたい」「静かな温泉地を歩きたい」という方におすすめです。
芦之湯を半日で巡るモデルコース概要
想定所要時間:約3.5〜4時間
移動手段:徒歩中心(一部短距離移動)
モデル行程
1. 阿字ヶ池弁財天
2. 朝日ヶ丘三碑
3. ど冷えもんのチーズケーキ
4. 温泉スタンド宝蔵
5. きのくにや旅館(日帰り入浴)
6. 熊野神社・東光庵熊野権現旧跡
阿字ヶ池弁財天|芦之湯を象徴する静かな信仰スポット(所要20分)
芦之湯散策のスタートは、阿字ヶ池弁財天から。入口には小さな阿字ヶ池があり、周囲は静かな空間です。観光地というより、地元に根付いた信仰の場という雰囲気が強く、朝の時間帯は特に空気が澄んでいます。


阿字ヶ池。特段綺麗というわけでもないただのため池の様子。アメンボがいっぱいいるが魚影はなし。
阿字ヶ池の名は、干拓が行われた当時、池の周辺に葦(あし)生い茂っていたことから葦の池と呼ばれ、のちにこれがなまって阿字ヶ池と言われるようになったそうです。
そして第二次大戦中、芦之湯には同盟関係にあったドイツ軍部隊が駐屯していて、この池は空襲に備え、村の防火用水地とするため、ドイツ兵士の汗と奉仕によって掘られたものみたい。
弁財天は芸事・財運・学問の神様、そして箱根七福神の唯一の女神として知られています。蛇の体を持つ女性の石像が特徴です。
ここから朝日ヶ丘三碑の散策コースにもなっています。観光客が少ないため落ち着いて参拝できる点が魅力です。
芦之湯が長く人々に親しまれてきた理由を、最初に感じられる場所と言えるでしょう。

辺り一帯は地名の由来の葦なのかな?草木に疎くてススキとの区別が出来ず💦奥に見えている鳥居は阿字ヶ池弁財天。

七福神蛇の体を持つ女神。葦草原の中央付近に祭られています。

ここから先は、少し暗く鬱蒼した雰囲気。

高い樹木に囲まれているため、この辺り一帯の空気が張り詰めたように感じる。
朝日ヶ丘三碑|芦之湯の歴史を物語る石碑群(所要15分)
阿字ヶ池弁財天から歩いて向かえるのが朝日ヶ丘三碑です。ここには、芦之湯が江戸時代以前から湯治場として利用されてきたことを示す石碑が並んでいます。
派手さはありませんが、石碑に刻まれた文字を眺めていると、この地に多くの人が湯を求めて訪れていたことが想像できます。短時間で立ち寄れる史跡なので、散策の途中に無理なく組み込めるのもポイントです。
歴史好きの方や、箱根の成り立ちに興味がある方には特におすすめです。

恩人碑。江戸時代の儒者・雨森宗真(あめのもりそうしん)が自分を救ってくれた恩人への感謝を伝える為に建立したもの。

あす宣言碑。人類の未来と平和への願いを共有した人々が、その思想を後世に残した碑。

朝日ヶ丘旧石器遺跡碑。箱根町芦之湯温泉の弁天山(朝日ヶ丘)で発見された、旧石器時代の遺跡を記念する石碑。

この丘陵の関東ローム層から発掘された、今から1万2千年ぐらい前の黒曜石石器。石碑の下にあるので、かなり見にくい。
ど冷えもんのチーズケーキ|散策途中の甘い休憩(所要20分)

国道1号線沿いにある冷凍自動販売機。白青のストライブカラーで結構目立つ!

今回購入したのはコレ!散策中に食べられる大きさにしました。
散策の途中で立ち寄りたいのが、ど冷えもんのチーズケーキ。冷凍自動販売機で販売されており、箱根観光の新しい名物として注目されています。
濃厚ながらもくどさがなく、歩いた後の休憩にちょうど良い甘さ。冷凍なので持ち帰りもしやすく、箱根土産としても使いやすいのが特徴です。
観光地のお土産は荷物になりがちですが、このように気軽に購入できるスイーツがあるのは嬉しいポイント。


5分後食べた感想は、まだまだ固い。季節によると思うが、私の好みは10分ぐらいが丁度よい食べやすさ。味はかなり濃厚な味。

国道1号線沿い芦之湯バス停にある公衆トイレ。芦之湯温泉散策でトイレはここ1ヶ所しかないので注意が必要です。

芦之湯温泉の前を通る国道1号線。この先の登ったところが箱根駅伝でよく出てくる、国道1号線のもっとも標高(874m)が高い所。
温泉スタンド宝蔵|源泉を持ち帰れる珍しい体験(所要10分)
次に向かうのが温泉スタンド宝蔵。ここでは、芦之湯の源泉を実際に汲むことができます。温泉スタンド自体が珍しく、観光の合間に立ち寄るだけでも話題性があり。

個人的に良く利用している温泉スタンド。赤のバルブを捻ると温泉が勢いよく出る。
料金は「20L・500円」湯加減は丁度いい温かさ。自宅に帰る前には冷めてしまうので、お風呂に入れる際は、湯舟の温度をいつもより1~2度高くしてから入れたほうがおすすめ!
ボトルを持参してない場合は、向かいのきのくにや旅館で購入可能。
利用方法はシンプルで、専用の容器や持参したボトルに温泉を入れるだけ。自宅で芦之湯の湯を楽しめるのは、温泉好きには嬉しいポイントです。
「今日は日帰り入浴できないけれど、温泉気分は持ち帰りたい」という場合にもおすすめのスポットです。

温泉スタンドの横にある自然噴出の鍋釜温泉は、入れそうですが入ることは出来ません。白い湯の華で足元が滑りやすいので注意。
きのくにや旅館|芦之湯を代表する老舗で日帰り入浴(所要60分)

温泉スタンドの目の前にあるきのくにや旅館。白く重厚な造りの3階建てが特徴の温泉旅館。
芦之湯観光のハイライトが、きのくにや旅館の日帰り入浴です。江戸時代から続く老舗旅館で、芦之湯温泉の歴史を今に伝えています。
館内は落ち着いた雰囲気で、観光地にありがちな慌ただしさはありません。湯船に浸かると、体の芯から温まる感覚があり、散策の疲れが一気に抜けていきます。
日帰り温泉情報
大人一人1,500円
大浴場・露天風呂
▼日帰りの営業時間は、公式ホームページで確認できるので参考にどうぞ。
『美肌の湯 きのくにや旅館公式ホームページ』
乳白色の温泉は熱くなく、長湯好きにはちょうど良い温度で体の芯から温まる。
日帰りでも十分満足できますが、「次は宿泊してゆっくり過ごしたい」と感じさせる魅力があります。時間に余裕がある方は、宿泊も検討すると芦之湯の良さをより深く味わえます。
熊野神社・東光庵熊野権現旧跡|温泉後に心を整える立ち寄りスポット(所要20分)
最後は熊野神社へ。芦之湯の鎮守として知られ、静かな境内は温泉後の散策にぴったりです。
観光の締めくくりとして参拝することで、心身ともに落ち着いた状態で帰路につけます。派手な見どころはありませんが、芦之湯らしい穏やかな時間を感じられる場所です。

歴史ある石段を登ると。。。熊野神社の境内になります。

熊野神社。箱根芦之湯温泉の守護神として古くから信仰を集める神社。

熊野神社境内にある東光庵(2001年に復元)。江戸時代後期湯治場となった芦之湯の東光庵は、温泉客の社交場として当時人気がありました。

東光庵の屋内。現在は静かで落ち着いたところ。椅子に座って静かに外の景色を眺めるのが落ち着く。

熊野神社境内にある薬師堂。お薬師様は衆生(しゅじょう)の病気を直す如来。
芦之湯を半日で楽しむためのポイント
• 歩きやすい靴を選ぶ
• タオルは持参するか、きのくにや旅館売店で購入
• 冬季は防寒対策を忘れずに。12月~3月は積雪の可能性もあり(芦之湯標高約850m)
半日とはいえ、温泉と散策を組み合わせるため、準備次第で快適さが大きく変わります。
まとめ|芦之湯は「短時間でも満足できる箱根の穴場」
芦之湯は、半日という限られた時間でも、歴史・温泉・グルメをバランス良く楽しめるエリアです。賑やかな箱根とは違い、落ち着いた雰囲気の中でゆっくり過ごせる点が最大の魅力と言えるでしょう。
日帰り観光はもちろん、「次は宿泊で訪れたい」と思わせてくれる芦之湯。箱根観光の選択肢の一つとして、ぜひ検討してみてください。




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