箱根・芦之湯温泉にある「きのくにや旅館」は、江戸時代から続く歴史ある温泉宿です。日帰り入浴でも利用できますが、実際に訪れて感じたのは「この宿は宿泊してこそ良さが分かる」ということでした。
今回は、1泊2日で滞在した視点から、客室・温泉・食事・館内の雰囲気まで詳しくレビューします。
「箱根で静かに過ごせる宿を探している」「落ち着いた温泉宿に泊まりたい」という方の参考になれば幸いです。
きのくにや旅館とは|芦之湯温泉を代表する老舗宿
きのくにや旅館は、箱根七湯の一つ「芦之湯温泉」に位置する老舗旅館です。周囲は自然に囲まれ、観光地特有の賑やかさはありません。
芦之湯温泉は、古くから湯治場として親しまれてきた温泉地で、箱根の中でも特に落ち着いた雰囲気が残っています。きのくにや旅館は、その芦之湯の歴史と空気感を今に伝える存在と言えるでしょう。

歴史を感じさせる天然木の銘木看板。文字が立体的に彫り込まれていて、高級感がある。
チェックイン〜客室の様子(1日目)

広々としたロビー。椅子から絨毯の調度品が老舗旅館の風格を表している。ちなみに絨毯はフカフカで歩きやすい。
チェックイン後、館内を進むと、歴史を感じさせる落ち着いた空間が広がります。派手な装飾はありませんが、手入れが行き届いており、どこか懐かしさを感じる雰囲気です。

客室「吉昇亭」へ向かう廊下。脇には中庭を眺めながらゆっくりできる空間。息子はチェスに夢中。ルールわかるのかな
客室「吉昇亭」の印象
• 昭和初期建築の和室中心で、古さは感じるが、静かに過ごせる造り
• 窓からは自然を感じられ、箱根のシンボル二子山の景色を堪能できる
• 必要な設備は一通り揃っている(人数分の水ペットボトルサービスあり)

比較的新しい銘木看板。

1階の宿泊部屋から見える景色。奥に見えるのが「二子山」
最新の高級旅館のような豪華さはありませんが、「何もしない時間を楽しむ」にはちょうど良い客室です。
温泉レビュー|宿泊だからこそ味わえる芦之湯の湯
夕方の貸切温泉「正徳」(1日目)
チェックイン後、まず向かったのは宿泊者優先の貸切温泉。
予約はフロントへ直接出向く必要があります。木製の手札をもらい入浴時間まで待ちます。
時間が来たら、フロント係と一緒に離れの「正徳」へ向かいます。
あとから気づきましたが、この貸切温泉正徳の名称は「きのくにや旅館開業の江戸時代の正徳5年」からとった名前なんだと思いました。

半地下にある正徳。なんか秘密基地っぽいくワクワクする。

正徳は2本の源泉掛け流し。贅沢な空間。右側の芦之湯一号泉は高温のため、水道水で湯温を調整できます。
㊧白く白濁した湯が、湯の花場湯二号泉
㊨無色透明な湯が、芦之湯一号泉 自然湧出硫黄源泉
趣がある木製の風呂桶・ガラス戸などが相まって、貸切湯全体が昭和初期にタイムスリップした錯覚に陥る。
湯船に浸かると、芦之湯らしい柔らかな湯あたりで、体の芯からじんわりと温まります。観光で疲れた体が、自然とほぐれていくのが分かります。
人が少ない時間帯に入れるのは、宿泊者ならではの大きなメリットです。
▶温泉へ着替えを持ち運ぶのに大変便利なチャック式メッシュバック。
夜の静けさと再入浴
夕食後、大浴場「湯香殿」へ。昼間とは違い、外の音もほとんどなく、非常に静かな時間が流れています。
この「何も聞こえない時間」に湯に浸かれるのは、芦之湯・きのくにや旅館ならではの体験です。

大浴場は、翌朝9:30まで入浴可能。

▶日帰り入浴も最高の体験したのでよければどうぞ(※内部リンク)

夕食・朝食レビュー|派手さよりも落ち着いた味わい
夕食後それから就寝
夕食は、地元の食材を中心とした和食。見た目の派手さよりも、素材の味を大切にした印象を受けました。
• 一品一品が丁寧
• 量は適量で、温泉後でも無理なく食べられる
• 静かな空間で、落ち着いて食事ができる
夕食一覧写真(1/4)。出来上がり次第追加配膳される為、料理は暖かい。

鯖の塩焼き。梅大根と一緒に食すると美味。(2/4)。

大根の煮つけ。優しい味付け。(3/4)。

カレイ竜田揚げ。骨まで食べられるよ(4/4)。

観光地向けの豪華な演出よりも、**「宿でゆっくり過ごすための食事」**としてちょうど良い内容です。
就寝・夜の館内の様子
夜になると、館内はさらに静かになります。周囲に大きな施設がないため、外の音もほとんど気になりません。
普段は気付かないような音の無い時間を過ごし、自然と眠りにつくことができました。
「温泉宿でしっかり休む」という目的には非常に向いていると感じます。
朝の温泉と朝食(2日目)
朝風呂
翌朝は早めに起きて温泉へ。朝の澄んだ空気の中で入る温泉は、前日とはまた違った気持ちよさがあります。
体が目覚め、心もすっきりする感覚があり、宿泊してよかったと実感できる時間でした。
朝食
朝食は、和食中心の優しい内容。派手さはありませんが、朝の体にちょうど良い量と味付けです。
朝食後も慌ただしさはなく、チェックアウトまでゆっくり過ごせました。

旅館の朝食の定番。アジの開きははずせない。
宿泊して分かった「良かった点」と「注意点」
良かった点
• とにかく静かで落ち着いている
• 温泉を好きな時間帯に楽しめる
• 観光地の喧騒から完全に離れられる
注意点
• 最新設備・豪華さを求める人には不向き
• 夜は周辺に飲食店がほぼない
そのため、**「宿で過ごす時間を楽しみたい人向けの宿」**と言えます。
きのくにや旅館はこんな人におすすめ
• 箱根で静かな温泉宿に泊まりたい
• 観光よりも温泉・休養を重視したい
• 人の多い場所が苦手
• 大人向けの落ち着いた宿を探している
逆に、アクティブに観光したい方や、エンタメ性を求める方には合わないかもしれません。
日帰り入浴との違い|宿泊する価値はある?
日帰り入浴でも温泉自体は楽しめますが、
**「静かな時間」「夜と朝の温泉」「何もしない贅沢」**は宿泊しないと味わえません。
可能であれば、ぜひ1泊して芦之湯の本来の魅力を体感してほしいと感じました。
周辺観光と組み合わせるなら
• 阿字ヶ池弁財天
• 朝日ヶ丘三碑
• 熊野神社
▶ 芦之湯を半日で巡るモデルコースはこちら(※内部リンク)

まとめ|きのくにや旅館は「静かに過ごすための宿」
きのくにや旅館は、豪華さや話題性を求める宿ではありません。しかし、芦之湯温泉の歴史と静けさを味わいながら、心身を休めるには最適な宿です。
箱根で「何もしない1泊2日」を過ごしたい方に、強くおすすめできる温泉宿でした。
▶ きのくにや旅館の宿泊プランを確認する




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